入れ歯生活

入れ歯トラブルの解決法
合わない・壊れた・歯の悩み

入れ歯トラブルの解決法|合わない・壊れた・歯の悩み

美味しく食事をいただき、家族や友人と楽しく会話を楽しみたいもの。そのためには入れ歯が自分の歯の一部として馴染み、違和感なく使用できることが重要です。ここでは、初めて入れ歯を装着する方へのアドバイスや、使い続けた入れ歯が合わなくなる原因についてもご紹介しています。

初めての入れ歯、まずは使おう!慣れよう!

初めての入れ歯、まずは使おう!慣れよう!

初めて入れ歯を装着するときや、入れ歯を新調したときは、これまでとの感覚の違いに違和感があるかもしれません。それは、お口の粘膜や頬の筋肉が入れ歯に慣れていないためです。
新しい靴を履いたときに靴ズレを起こしやすいように、入れ歯も慣れないうちは痛みや違和感を覚えやすいもの。入れ歯がお口に馴染み違和感なく日常生活を送れるようになるには「できるだけ装着する」という日常のトレーニングが必要なのです。

トレーニング期間は個人差がありますが、1週間~1ヵ月くらいの期間は様子を見ると良いでしょう。食事をしたり、会話をしたり、舌やお口を動かすことで毎日少しずつ感覚が慣れていき、気がついた時には違和感なく日常を送れているはずです。毎日のトレーニングで笑顔と自信を取り戻しましょう!

入れ歯が完成したら必ず調整を!

入れ歯が完成したら必ず調整を!

入れ歯はお口の中の型を採り、模型上で形を作る装置です。そのため、どんなに腕の良い歯科医師や歯科技工士が精密に仕上げても、模型上とお口の中では微妙な誤差が生じます。最初から入れ歯がぴったりと合い、ずっと調子が良いことは非常にまれなのです。
初めて入れ歯を使う人は、初回の調整のタイミングで担当医に入れ歯の状況を相談すると良いでしょう。1週間程度入れ歯を使用して感じた疑問や、使用感をできるだけ細かく伝えると、状況に応じた的確なアドバイスをもらえます。数多くの患者さんを診てきた歯科医師だからこそ、プロの視点で不安を解消してくれるはずです。

入れ歯トラブルSOS!入れ歯が壊れたら?

入れ歯トラブルSOS!入れ歯が壊れたら?

自分の身体の一部として、すっかりお口に馴染んでいる入れ歯。よく噛めて発音もクリアだったのに長年使い続けているうちに合わなくなったご経験がある方も多いのではないでしょうか。
入れ歯が合わなくなった原因は大きく分けて2つ考えられます。

入れ歯の破損

入れ歯の破損

入れ歯は主にプラスチックでできた人工物。長年使用するうちに変形したり、人工の歯が徐々に擦り減ってきたり、毎日何度も着脱を繰り返すことで歯に引っ掛ける金具が緩んだり折れたりすることもあります。人工物である入れ歯を快適な状態で維持し続けることはとても難しいのです。
入れ歯はお口の中で絶えず働き続けています。一日に何度も熱い物や冷たい物がお口の中に入るほか、食べ物を噛んですり潰したり、発音したり、隣り合う歯が倒れてこないように支えたり、入れ歯は一日中大忙し。そのため消耗しやすいのです。

お口の変化

お口の変化

入れ歯が合わなくなるもう一つの原因が、患者さんご自身のお口の変化です。例えば歯茎が薄くなる、骨の厚みが減る、天然の歯が擦り減るなどがその一例です。たとえ健康な状態であってもお口の中は加齢とともに変化します。あごの骨の厚みが減ると、入れ歯に食べ物が詰まるようになったり、ガタつきを感じるようになります。
いずれの場合も歯医者さんできちんと診てもらいましょう。義歯(入れ歯)安定剤を使用することも一つの手ですが、一時的な応急処置に過ぎません。入れ歯が合わなくなった原因を調べて根本的に解決することが大切です。

歯医者さんで入れ歯の修理&定期的なチェックを!

歯医者さんで入れ歯の修理&定期的なチェックを!

「なんだか入れ歯の調子が悪いけど、歯医者さんに行くほどではないな」と思っている方もいるのでは?入れ歯の修理は小さな不具合のうちにお願いするのが快適なお口の環境を保つコツです。ちょっとした不具合も、時間が経過すると大きな不具合へ変化することもあります。小さな不具合のうちに修理が出来れば簡単な修理で済み、その日から快適な入れ歯を取り戻せる場合が多いのです。

また、入れ歯に問題がなくても半年に一度は定期検診へ行きましょう。自分では気が付かない入れ歯の不具合を歯医者さんが見つけてくれるでしょう。お使いの入れ歯が今よりも快適になるうえ、クリーニングもできてお口の中もスッキリ。さらに入れ歯までピカピカに洗浄してもらえます。快適なお口の環境を保つためにも、定期検診の受診をおすすめします。

監修ドクター
岡山大学 医歯薬学総合研究科
医歯薬学総合研究科・生体材料学分野

松本 卓也 教授